こんにちは。吉田です。
以前、就活ルール廃止に関連して、在学中での就活を禁止すべき、という記事を書きました。
その記事でも書きましたが、やはり通年就職活動を認めてしまうと、学生と企業がずっと就職活動ばかりする結果となり、学生と企業どちらも損失である、という指摘記事がありました。
そこで今回は、就活について他にやるべきことについてご説明いたします。
目次
- 就職活動と学業を切り離すプランは存在していた
- 就職活動をもっとシンプルにするのが先
- 履歴書はデータでいい
- 面接はリモートでいい
- 面接や説明会とかいう演劇
- 企業の採用担当さんへ
就職活動と学業を切り離すプランは存在していた
実は2016年ごろに「新卒・既卒ワンプール/通年採用」という新しい就職活動モデルが提唱されていたようです。
この制度は以下のような効果を狙って採用されました。
既卒者を新人として通年採用することにより、「大学在学中には、しっかりと学び、卒業してから就職活動を開始する」ことを可能にするものです。
新卒一括採用による「ワンチャンス就活」の結果生み出される、「雇用のミスマッチ」の解消を目指す、画期的な提案でした。
そうそう、まずはこうだよね!と思いましたが、これは定着しなかったようです。
その定着しなかった理由が以下の2つ。
(1)卒業時に内定先がない状況を大学生自らが選択するのは、心理的なハードルが高い
(2)企業担当者は、既卒者を対象に採用活動をしていると求める人材に出会えないのではないかと危惧し、「新卒・既卒ワンプール/通年採用」を導入しなかった
え?
(1)はまだわかります。
そもそも大学に行く金すらカツカツで、卒業したらすぐに働いて、一刻も早く奨学金等を返さなくてはならない学生はそうなるでしょう。
これは学業と就職活動を分離せよ、と主張する私も同感です。
ただ、1年くらいはバイトで食いつなぐくらいは出来るんじゃないかなーと思ってます。
奨学金なら支払い期間の先延ばしも出来ますし。
問題は(2)ですね。意味がわからない。
既卒者を対象に採用活動をしていると求める人材に出会えないのではないか、うーん・・・、どういうことでしょうか?
そもそも新卒だろうが既卒だろうが、同じ人間ですし、たいした差はないんですけど。
逆に新卒ならば求める人材に出会える、と主張出来るほどの論理的メカニズムが知りたい。
むしろ、社会人経験した既卒であれば、企業側が求める人材をきっちり飲み込み、冷静に自分と照らし合わせて志願してくるんじゃないでしょうか。
反対に新卒は、一括採用というワンチャンスを逃すまいと、手当たり次第に就職活動している可能性があります。
実態は真逆ではないかと思います。
そんなこんなで、ソース記事の著者は新しい就職活動モデルである「ターム&プール採用」を提唱しています。
詳細は若干複雑なので、ソース記事をお読みください。
就職活動をもっとシンプルにするのが先
何度も言っていることですが、就職活動のスケジューリングに頭を悩ませてもまったく意味がないし、たいした効果はありません。
なぜ、就職活動の通年開催を許可すると、学生は一年中就職活動する羽目になるのか。
それは日本の就職活動はやることが多いからです。
少なくとも、就職活動文化とも言うべき謎のしきたりを排除していく必要があります。
たとえば、以下のような謎のしきたりが不必要ですね。
- 履歴書の手書き、ならびに紙の書類の作成作業
- わざわざ現地まで行って開催する、面接という名の大喜利大会
- 就職活動マナーや面接の練習
履歴書はデータでいい
履歴書とはその人の経歴を表す資料です。
つまり、テンプレート可能な書類の筆頭です。
よって、いちいち手書きで書く必要はなく、データで複製すれば手間が省けます。
手間が省けるというより、それが普通でしょう。
何回自分の名前書かせるねん。
自己PRや志望動機は企業ごとに変える、ということはわかるんですが、名前、学歴、保有資格なんて企業で変化しないでしょう。
いまどき資料を手書きで書くシーンなどないのに、なぜこのときばかり要求されるのか。
字のきれいさや丁寧さを見ていると聞きますが、そんな小手先の部分で欺かれるとロクなことになりませんよ。
面接はリモートでいい
就職活動となると面接をしなければならないのですが、平均して面接の回数というのは3回くらいが標準です。
その面接のために、現地へわざわざ出向くのは時間の無駄。
地方から東京へ就職活動するためには、移動時間だけで往復2、3時間程度かかります。※私は往復5時間かかってました。
それを3回繰り返したら、移動時間だけで10時間近くかかっている計算になります。
その時間で、他の企業の就職活動準備が出来ますね。
これからの未来を担う学生に、そんな無駄な時間を過ごさせてはなりません。
移動費用も馬鹿にならないので、今後はリモートで面接すればよいのではないでしょうか。
逆に対面じゃなきゃいけない理由って何ですか?臭いでも嗅ぐんですか?
面接や説明会とかいう演劇
面接や説明会では大量の謎の決まりを守ること、そして、いつもとは違う自分を演じることが求められるため、大量の練習が必要です。
私も研究室の同期と練習しました。ドアを何回ノックするとか、部屋に入ったときの体の動かし方とか・・・。
今考えれば、あれはなんだったんでしょう。今はもう全て忘れました。
企業側も、あんな偽りの仮面をかぶった学生達を見てどうするんでしょうか。
自分達にへこへこしている学生達を見て悦に入りたいだけですよね?
就職活動によるミスマッチも、こういった猫かぶりが原因ではないでしょうか。
ミスマッチが発生したら、その人のパフォーマンスを最大限引き出せません。
一番損するのは企業側ですよ?
友達と一緒のときのフランクさ、みたいなのはやりすぎですが、自分と違う年代の人と話す時のかしこまった雰囲気だけでも十分だと思います。
入社後のことを考えると、あまりカチカチで喋るのは意味がないと思います。
会社の人間に対してあんなにカチカチに喋ったのは、後にも先にも面接が最後です。
企業の採用担当さんへ
企業の採用担当さん見ていますか?
下手な広報活動をするより、こういった画期的な面接方法を実践していることを公開すれば、いい試験的取り組みにもなりますし、効果的な広報活動になりますよ。
今は確かに売り手市場で学生有利であるものの、人手不足なのはまず間違いなく今後も続きます。
下手な圧迫面接や不思議な口頭質問をせず、学生とよりよい関係を築けるように採用活動を行ったほうが、おいおい自分達のためになると思います。
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